2026.02.14
更年期の不眠・イライラにピラティスは役立つ?研究と自宅でできるセルフケア【理学療法士監修・福岡姪浜】

「夜中に何度も目が覚める」「ささいなことでイライラしてしまう」——40代後半から50代にかけて、こうした変化に悩む女性は少なくありません。この記事では、更年期に睡眠や気分が乱れやすくなる理由と、運動やピラティスについて研究でわかっていること、自宅でできるセルフケアを理学療法士監修で解説します。
30秒でわかる結論(2026年10月更新)
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| 更年期とは | 閉経をはさんだ前後約10年間のこと。日本人の閉経は平均50歳前後です。 |
| なぜ眠れない? | 女性ホルモンの減少に加え、ほてり・寝汗、気分の変化、仕事や家庭のストレスなどが重なるためです。 |
| ピラティスは? | ヨガやピラティスなどの心身運動で、睡眠の質や気分が改善したという研究報告があります。ただし治療の代わりではありません。 |
| 自宅では | 長く吐く呼吸と軽いストレッチ、朝の光、寝る前のカフェイン・飲酒・スマホを控えることから。 |
| 受診の目安 | 日常生活に支障があるとき、気分の落ち込みが2週間以上続くときは婦人科(更年期外来)などへ。 |
更年期に眠れない・イライラしやすくなる理由
更年期は、閉経をはさんだ前後約10年間を指します。この時期は卵巣の働きがゆるやかに低下し、女性ホルモン(エストロゲン)が大きく揺らぎながら減っていきます。
その影響で、ほてりや寝汗(ホットフラッシュ)、寝つきの悪さや夜中に目が覚める、イライラや不安、気分の落ち込み、疲れやすさといった症状が出ることがあります。夜中の寝汗で目が覚め、眠りが浅くなって日中の疲れや気分の不安定さにつながる——という悪循環もよくみられます。
また、この年代は仕事や子育て、親の介護など、生活の負担が重なりやすい時期でもあります。症状の出方や強さには大きな個人差があり、ホルモンだけでなく環境やストレスも関係していると考えられています。
運動・ピラティスについて研究でわかっていること
更年期〜閉経後の女性を対象にした11件のランダム化比較試験(計1,005人)をまとめた2024年の解析では、ヨガ・ピラティス・太極拳などの心身運動によって、睡眠の質や不安・抑うつ、疲労感が改善したと報告されています(Xu et al., Menopause, 2024)。
また、睡眠に悩む40歳以上の成人を対象にした6件の試験(計305人)の解析では、運動を続けることで睡眠の質がほどよく改善し、寝つくまでの時間が短くなったと報告されています(Yang et al., Journal of Physiotherapy, 2012)。
ただし、どちらの解析も研究ごとの差が大きく、ピラティスだけを対象にした研究はまだ多くありません。「ピラティスで更年期症状が治る」とはいえませんが、体を動かす習慣が睡眠や気分を支える一つの方法になる可能性はある、というのが現時点で言えることです。
ピラティスが更年期世代に取り入れやすい3つの理由

1. 呼吸に合わせてゆっくり動く
ピラティスは、呼吸に合わせて一つひとつの動きを丁寧に行います。息を長く吐きながら動くことで、体の力が抜けやすく、気持ちを切り替える時間にもなります。
2. 関節への負担が少なく、負荷を調整できる
激しく跳んだり走ったりする動きがないため、運動が久しぶりの方や体力に自信がない方でも始めやすい運動です。マシンを使うと、ばねの強さで負荷を細かく調整できます。
3. 筋力と姿勢を保つ練習になる
更年期以降は筋肉量や骨量が減りやすくなります。ピラティスは体幹や脚の筋肉を使いながら姿勢を整える練習になり、日常の動きやすさを保つ土台づくりに役立ちます。
自宅でできる簡単セルフケア

寝る前や気分が落ち着かないときに、無理のない範囲で試してみてください。痛みが出る場合は中止しましょう。
① 長く吐く呼吸(1〜3分)
- 楽な姿勢で座るか、仰向けになる
- 鼻から4秒ほどかけて息を吸う
- 口から6〜8秒ほどかけて、ゆっくり長く吐く
- 苦しくならないペースで5〜10回くり返す
② キャット&カウ(背骨をほぐす)
- 四つ這いになり、手は肩の下、膝は股関節の下に置く
- 息を吐きながら背中を丸め、おへそをのぞき込む
- 息を吸いながら胸を前に開き、背中をゆるやかに反らす
- 呼吸に合わせて5〜8回
③ ニーツイスト(仰向けで膝を倒す)
- 仰向けで両膝を立て、腕は体の横に広げる
- 息を吐きながら両膝をゆっくり片側へ倒す
- 息を吸って中央に戻し、反対側へ
- 左右交互に5〜8回
④ ペルビックカール(お尻を持ち上げる)
- 仰向けで両膝を立て、足は腰幅に開く
- 息を吐きながら、骨盤から背骨を一つずつ床から持ち上げる
- 息を吸って止まり、吐きながら背中の上から順に下ろす
- 5〜8回
眠りを整える生活習慣
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上の睡眠を目安にすることや、日中の活動と寝室環境を整えることが勧められています。
| 取り入れたいこと | ポイント |
|---|---|
| 朝に光を浴びる | 起きたらカーテンを開け、朝の光を浴びて生活リズムを整える |
| 日中に体を動かす | ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で毎日少しずつ |
| カフェインは早めに | コーヒーや緑茶は夕方以降を控えめに |
| 寝酒をしない | お酒は寝つきをよくしても、夜中に目が覚めやすくなる |
| 寝る前のスマホを控える | 寝る直前は画面を見る時間を減らし、照明を落とす |
| 寝室を快適に | ほてりや寝汗が気になる方は、通気性のよい寝具や室温の調整を |
こんなときは医療機関へ
セルフケアで様子を見てよいのは、日常生活がおおむね送れている場合です。次のようなときは、婦人科(更年期外来)やかかりつけ医に相談してください。
- 眠れない、ほてりがつらいなど、仕事や家事に支障が出ている
- 気分の落ち込みや何も楽しめない状態が2週間以上続いている
- 動悸や息切れ、急な体重の変化など、ほかの病気が心配な症状がある
更年期の症状には、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬など、医師と相談して選べる治療もあります。運動は、治療と並行して取り入れるセルフケアとして考えましょう。
会員さまの声
※実際に通われている会員さまの声です(ご本人の同意を得て掲載)。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。感じ方には個人差があります。
K.Tさん(40代・会社員)
お悩み:夜中に目が覚める、寝汗、疲れが取れない
「更年期に入ってから、夜中に汗をかいて目が覚めることが増えました。朝起きても疲れが取れず、仕事中もボーッとしてミスが増え、自己嫌悪の日々でした。Naturaでピラティスを始めて3ヶ月。最初は半信半疑でしたが、少しずつ夜中に目が覚めることが減り、朝までぐっすり眠れる日が増えてきました。理学療法士の先生が、私の体の状態を見ながら無理のない内容にしてくれたのがよかったです。」
M.Hさん(50代・主婦)
お悩み:寝つきが悪い、イライラ、不安感
「ベッドに入ってもなかなか眠れず、『また今日も眠れないのか』と焦って、ますます眠れない悪循環でした。イライラして家族に当たってしまうこともありました。レッスンで呼吸の仕方を教えてもらい、寝る前に呼吸を整えるようにしてから、以前より寝つきやすくなった気がします。『お母さん、最近優しいね』と娘に言われたのがうれしかったです。」
S.Oさん(50代・教師)
お悩み:朝早く目が覚める、疲れやすい、気分の落ち込み
「朝早くに目が覚めて、そのまま眠れない日が続いていました。日中も疲れがひどく、仕事を続けられるか悩んでいたほどです。朝の時間帯のピラティスと栄養指導を受けるようになってから、生活のリズムが整ってきたように感じます。朝起きたときのスッキリ感が以前とは違います。運動だけでなく、食事のアドバイスももらえるのがNaturaの良いところです。」
Y.Kさん(40代・看護師)
お悩み:疲れが抜けない、眠りが浅い
「レッスンの後は体がふっと軽くなります。その夜はぐっすり眠れることが多く、翌朝の目覚めも違います。」
福岡・姪浜で始めるなら

Natura(姪浜駅南口から徒歩3分・無料駐車場あり)は、理学療法士監修のピラティス&ヨガスタジオです。マシンピラティスは最大5名、マットピラティス・ヨガは最大6名の少人数制。体調や症状を伝えながら進めたい方には、マンツーマンのパーソナルピラティスや、食事の相談ができる栄養指導もあります。
| 体験レッスン | 料金(税込) |
|---|---|
| マットピラティス・ヨガ | 2,200円 |
| マシンピラティス | 3,300円 |
| パーソナルピラティス | 6,600円 |
50代からの体づくりは50代からのピラティス、更年期のお腹まわりの変化は更年期の内臓脂肪の落とし方でも解説しています。
よくある質問
Q1. 更年期の症状がつらいときでも、ピラティスはできますか?
体調に合わせて動きや負荷を調整できるため、症状がある方でも始めやすい運動です。ただし、ほてりや動悸が強い日、気分の落ち込みが続いているときは無理をせず、まず婦人科などで相談してください。
Q2. 運動が苦手で体力にも自信がありません。大丈夫ですか?
大丈夫です。呼吸や小さな動きから始め、体の状態に合わせて進めます。Naturaのマシンピラティスは最大5名の少人数制で、マンツーマンのパーソナルレッスンも選べます。
Q3. ホルモン補充療法(HRT)を受けていても通えますか?
一般的には併用できますが、治療中の方は念のため主治医に確認してください。体験レッスンの際に、治療中であることをお知らせいただければ、体調に配慮して進めます。
Q4. 週に何回通えばいいですか?
まずは週1回から、続けられるペースで始めるのがおすすめです。厚生労働省のガイドでは筋力トレーニングを週2〜3日行うことが勧められているため、慣れてきたら自宅でのセルフケアも組み合わせましょう。
参考文献
Xu H, et al. Menopause. 2024;31(5):457-467.(心身運動に関するシステマティックレビュー・メタ解析)
Yang PY, et al. Exercise training improves sleep quality in middle-aged and older adults with sleep problems: a systematic review. J Physiother. 2012;58(3):157-163.
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
監修者
坂元 大海(アークメディカルジャパン株式会社 代表取締役)
理学療法士・柔道整復師・鍼灸師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。整形外科勤務を経て2011年に創業し、アーク鍼灸整骨院とNaturaを運営。 プロフィールを見る
著者
野﨑 奈緒美
理学療法士としての知識と16年の指導経験を活かし、ピラティス・ヨガ・コンディショニングを指導。女性のライフステージに伴う身体の変化にも着目し、更年期世代の姿勢・呼吸・自律神経バランスを意識したサポートを行っている。専門知識と現場経験の両面から、日常に取り入れやすいセルフケアをわかりやすく伝えることを大切にしている。
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