2023.09.20
マタニティピラティスの効果とは?いつからいつまで?理学療法士監修

「妊娠中も体を動かしたいけれど、何をどこまでやっていいのかわからない」と不安に感じていませんか。マタニティピラティスは、妊娠中の体の変化に合わせて設計された運動プログラムで、腰痛予防や骨盤底筋のケア、出産に向けた体力維持に役立つとされています。この記事では、始められる時期の目安、期待できる効果、ヨガとの違い、避けるべき動きまで、理学療法士監修のもとで解説します。
マタニティピラティスとは?妊娠中の体の変化に合わせた運動プログラム
マタニティピラティスとは、妊娠中の女性が安全に行えるよう、通常のピラティスから動きや負荷を調整した運動プログラムです。呼吸法と姿勢のコントロールを軸に、深層の筋肉(インナーマッスル)をやさしく働かせることを目的とします。
妊娠中の体には、ホルモン「リラキシン」の分泌による靭帯のゆるみ、お腹が大きくなることによる重心の変化、姿勢の崩れといった変化が起こります。こうした変化は腰痛や恥骨まわりの痛み、肩こりの一因になることがあり、放置すると産後まで不調を持ち越しやすくなります。
マタニティピラティスでは、大きな負荷をかけずに骨盤まわりの安定性と正しい姿勢の感覚を保つことを重視します。妊娠中に体との付き合い方を学んでおくことは、産後の回復をスムーズにする準備にもつながります。産後のケアについては「産後の骨盤ケア・体型戻し完全ガイド」で詳しく解説しています。
マタニティピラティスはいつからいつまでできる?

マタニティピラティスは、一般的に安定期に入る妊娠14〜16週頃から出産直前まで行えるとされています。ただし、開始にあたっては必ずかかりつけの産婦人科医に相談し、運動の許可を得ることが前提です。
時期ごとの目安は次のとおりです。
妊娠初期(〜13週頃):運動は控えめに
妊娠初期はつわりや体調の変動が大きく、流産のリスクも比較的高い時期です。この時期に新しく運動を始めることは一般的に推奨されていません。呼吸を整える、軽く散歩するなど、無理のない範囲にとどめましょう。
妊娠中期(14〜27週頃):始めどきの目安
体調が安定しやすく、マタニティピラティスを始めるのに適した時期とされています。医師の許可を得たうえで、妊娠中の指導資格を持つインストラクターのもとで始めるのが安心です。
妊娠後期(28週〜):内容を調整しながら継続
お腹が大きくなるにつれて、仰向けの姿勢が長く続く動きや、バランスを崩しやすい動きは避ける必要があります。座位や側臥位(横向き)中心のプログラムに調整しながら、呼吸と骨盤底筋の意識づけを続けます。
なお、切迫早産や前置胎盤などの指摘を受けている場合は運動自体を控える必要があります。自己判断ではなく、必ず医師の指示に従ってください。
マタニティピラティスに期待できる5つの効果
マタニティピラティスには、次のような効果が期待できるとされています。効果の現れ方には個人差があり、特定の結果を保証するものではありません。

1. 腰痛・骨盤まわりの痛みの予防と緩和
重心の変化で反り腰になりやすい妊娠中は、腰への負担が増えます。骨盤を安定させる筋肉を穏やかに働かせることで、腰痛や骨盤帯の痛みの予防・緩和が期待できます。
2. 骨盤底筋のケア
骨盤底筋(骨盤の底で内臓を支える筋肉群)は、妊娠・出産で大きな負担を受けます。妊娠中から骨盤底筋を意識して動かす練習をしておくことは、産後の尿もれ予防や回復の土台づくりにつながると考えられています。
3. 体重管理のサポート
妊娠中の適度な運動は、過度な体重増加を防ぐ助けになります。マタニティピラティスは低〜中強度で心拍数が上がりすぎにくいため、妊娠中でも取り入れやすい運動のひとつです。
4. 呼吸が深まりリラックスできる
ピラティスの基本である胸式呼吸・横隔膜を使った呼吸は、心身の緊張をほぐす助けになります。出産時の呼吸のコントロールに向けた練習としても役立ちます。
5. 出産と産後に向けた体力の維持
出産は大きな体力を必要とします。妊娠中に無理のない範囲で筋力と柔軟性を保っておくことは、出産への備えであると同時に、産後の育児生活を支える体づくりでもあります。
マタニティヨガとの違いと選び方
マタニティピラティスとマタニティヨガは混同されやすいですが、重視するポイントが異なります。
マタニティピラティスは、姿勢の改善や骨盤の安定など「体の使い方」に焦点を当てたエクササイズです。腰痛や姿勢の崩れといった体の不調にアプローチしたい方に向いています。
一方、マタニティヨガは瞑想やゆったりとした呼吸を通じた「心身のリラックス」に重きを置きます。不安やストレスをやわらげたい方に向いています。
どちらが正解ということはなく、目的や体調に合わせて選んで問題ありません。Naturaはヨガとピラティスの両方を扱うスタジオのため、体験時にご相談いただきながら合うほうを選んでいただけます。ピラティスそのものの基礎知識は「ピラティスとは」もあわせてご覧ください。
妊娠中に避けるべき動き・運動を中止すべきサイン

安全に続けるために、次の点に注意してください。
避けるべき動きの例:
- 仰向けで長時間キープする動き(妊娠中期以降。仰臥位低血圧症候群のリスクがあるため)
- うつ伏せの動き、お腹を強く圧迫する動き
- 腹直筋に強い負荷をかける動き(クランチ・強いねじりなど)
- ジャンプや転倒リスクのあるバランス系の動き
- 息を止めて力む動作
次のようなサインがあれば、すぐに運動を中止して医師に連絡してください。
- 性器出血、破水の疑い
- お腹の張りや痛みが続く
- めまい、動悸、息切れ、頭痛
- 胎動の明らかな減少
Naturaでは、レッスン前の体調確認を毎回行い、その日の状態に合わせて内容を調整します。「今日は少し疲れている」という日は、呼吸中心のメニューに切り替えることも可能です。
福岡・姪浜でマタニティピラティスを始めるなら
Natura(姪浜駅から徒歩3分)には、産前産後の指導資格を持つインストラクターが複数在籍しています。Integrated Pilates産前産後コンディショニングスペシャリストの中野、マタニティヨーガ資格と保育士資格を持つ肥沼、産前産後プログラム「yoga for two」資格を持つ吉松、マタニティースペシャリストの櫛野など、妊娠中の体を専門的に理解したスタッフが担当します。
また、理学療法士監修のスタジオとして、医学的な視点から「やってよいこと・避けるべきこと」を個別に判断できることが強みです。マンツーマンのパーソナルコースなら、体調や週数に合わせた完全オーダーメイドのプログラムで、運動が初めての方でも安心して始められます。
体験レッスンは2,200円(税込)から。妊娠中の受講可否や進め方のご相談だけでも歓迎です。
産後のケアに軸足を移すタイミングや通う頻度の考え方は、「産後の骨盤ケア・体型戻し完全ガイド」「ピラティスは週何回が理想?」も参考にしてください。
よくある質問
マタニティピラティスはいつから始められますか?
一般的に安定期に入る妊娠14〜16週頃からが目安とされています。ただし体調や妊娠経過には個人差があるため、必ずかかりつけの産婦人科医に相談し、許可を得てから始めてください。
妊娠後期でも続けられますか?
医師の許可があり体調に問題がなければ、出産直前まで続けられる場合があります。ただし仰向けの動きを減らすなど内容の調整が必要になるため、産前指導の資格を持つインストラクターのもとで行うことをおすすめします。
運動経験がなくても大丈夫ですか?
はい、問題ありません。マタニティピラティスは低強度で、呼吸と姿勢の意識づけから始められます。Naturaでは少人数制・マンツーマン対応のため、運動が初めての方でも体調に合わせて無理なく進められます。
マタニティピラティスとマタニティヨガはどちらがよいですか?
腰痛予防や姿勢・骨盤の安定など体の使い方を整えたい方はピラティス、リラックスやストレスケアを重視したい方はヨガが向いているとされます。どちらも扱うNaturaでは、体験時に目的に合わせてご提案できます。
産後はいつから再開できますか?
分娩方法や回復状況によりますが、経腟分娩で経過が順調な場合は産後6〜8週、帝王切開の場合は産後8〜12週が目安とされ、いずれも医師の確認が前提です。詳しくは産後ケアの記事で解説しています。
4. 監修者・執筆者
この記事の監修者
坂元 大海(さかもと おおみ)
理学療法士/アークメディカルジャパン株式会社 代表取締役
理学療法士・柔道整復師・鍼灸師の3つの医療系国家資格に加え、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(AT)、MBA(経営学修士)を保有。整形外科での臨床経験を経て、2011年よりアークメディカルジャパン株式会社代表取締役として鍼灸整骨院・ピラティススタジオNaturaを運営。医療・スポーツ・経営の知見を活かし、久留米大学・九州共立大学等での講師や、医療専門職向け学習プラットフォーム「XPERT」の開発責任者も務める。
プロフィール:https://xpert.link/teacher/4/
この記事の執筆者
野﨑 奈緒美
理学療法士、ネバダ州立大学公認マットピラティスインストラクター、STOTT PILATES マット&リフォーマー、全米ヨガアライアンス認定ヨガインストラクター

